えんじゅの樹の下で

ある日、
弟のバンドのメンバーから連絡があり、パーティに誘われた。

ご丁寧に案内状まで届いた。


このパーティは今夜、たった今おこなわれている。


先月、弟が結婚したのですが、
式も披露宴も何もしないと言う弟たちに何かしてやりてぇ〜と メンバーが中心になり、
本人たちには内緒でプロジェクトが始動した。


最後まで僕たち夫婦も参加するか迷ったんですけど、
今回は仲間たちのモノにしようと辞退した。
（きっと間違ってない）


皆がお金を出し合って、
高い衣装のレンタルから食事やイベントなど会場の準備・・
バレない様に進めるのたいへんだったと思う。

何しろ、50人以上集るそうだ。


弟とTV電話で話す事も多いので、
僕がウッカリ・・なんてシャレにもならないのだ。。


本格的な結婚式さながらに、二人の親からの手紙も用意されている。
ご丁寧に参加者は正装。。


あっけにとられた後、すぐに照れ笑い、しだいに爆笑へと変わっていく二人の顔が思い浮かぶ。


今頃、愉しくやってんだろうな。

今夜、世界で一番ヤンチャで素晴らしいパーティだろう。



「カイ兄ぃ、来れんのやったらビデオレター送ってや」
とのお願いも丁重にお断りした。笑

兄弟の事はよくよく知ってる。
そんなの要らないのだ。


その人を知りたい時、
周りにいる人を見ればいいなんて言いますが、良い奴らに囲まれて幸せやな〜!


それが「自分」なんだから誇りだよな。


僕も周りの人たちを思い浮かべて、誇りに思う。

今夜パーティを開催してくれた連中が兄貴と慕ってくれてる事も誇りなのだ。




朝までおもいっきり楽しんで。
明日からも人生楽しんで。



良い夜を！











引き出物　京都
工房えんじゅ