2015年10月10日
思い出す会話
「狙うから、おもしろいんやで」
ちょっと野暮用で丹後方面へ。
久しぶりに大好きな大衆居酒屋(食堂)の暖簾をくぐってきました。
ここは、小学校に上がる前から父親に連れられ通ってた思い出の店。
知る人ぞ知る名店だったこの店も、
ネットが普及して週末は行列が出来るお店となっており、嬉しい様な寂しい様な。
このお店から徒歩数分で漁港があって、幼い頃から父親の横で釣り糸を垂らしていました。
小学生の頃から、ウキ下の長さ、棚の狙い所も自分でセットさせてた父。
餌をつついているウキの動きと掛かった時の動きも自分で見極めさせてくれてました。
ある雨の日、ボラの集団が回遊してきて入れ食い状態になった。
20cm近い魚がバンバン釣れるのです。
父親、弟としばし入れ食いを楽しみ、ボラは食しないので海に帰して、雨のボラ入れ食い祭は終了。
少し湿った服のまま、食堂へ入り若鶏の鉄板焼きをつまみながら親父が言いました。
「入れ食いは始めだけやろ、おもろいの。すぐに飽きてまう。狙った魚を組んだ仕掛けで釣るからおもろいんや」
そんな会話を30年ぐらいぶりに思い出し、若鶏の鉄板焼きをつついた。
今の仕事や人生観にも繋がる話。
他界しても、30年経って思い出す会話もある。
変わらない店内で変わらない鉄板、お運びのオバチャンを見ながら、
「場所」が果たす役割も大きいなと感じました。
ー 人生はLive ー
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